JASPER〜蒼き森の鼓動〜


長森の命で義賊を捉える為に街を巡回する一真。
街道の松を植える責任者となった申之助。

「それにしても一真、本当にお前が羨ましいぞ。我等の中では、ま、玄祥様は置いておいて、お前が一番長森様に昔からお仕えしているのだからな。俺等は逆立ちしても太刀打ちできん。」

「何を言う、お前だって俺には出来ぬ仕事を沢山任されているではないか。」

「ん〜前は確かにそんな自負もあったが、鷹満殿はまあしょうがないとしても昌親が参ってからなぁ…。」


二人が話している所へ灯がやって来る。
灯は出入りの業者の所へ行くと言う。

「一真、残念だがやはり一人で行ってくれ。」
「最初からそのつもりだ。」

「では、参ろう灯殿。」
「それでは申之助殿にご迷惑では?」
「構わぬ構わぬ。」





須々がお手玉をして遊んでいる所へ【義賊】が現れる。
義賊は一真に追われている様子だ。
井戸の中へ入って行く時、須々に向って内緒にするように合図をする。


義賊を追って来た一真は須々に見なかったか尋ねる。
須々は知らないと言って走り去った。




森で舞う長森と朔耶。

「祭りの頃には満月だな。朔、例の盗賊の顔、俺は見られるのか?」

「義賊?どうして会いたいの?」

「ふむ…。金目的とは思えん盗人の真意が何処にあるのか興味がある。」

「判った、見てみる。」

朔耶が首に下げている碧玉(へきぎょく)を握り締める。
すると石が赤くが光る。
「うん。見られるよ。」
「そうか。」



北乃の恵浪の声が響く。
「龍深長森という男、勝手気ままな思いつきで政を動かしていると聞くが…、噂通りの大バカ者か、当代きっての切れ者か…この北乃の恵浪、直々に会うて確かめてみたいものだ。」


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